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第21期高野山真言宗 神奈川青年教師会  


by 18ksk

歌津にて、餅つき!!

震災直後、私たちは歌津に行き、炊き出しをしたことがあります。
避難所ではなく、在宅で過ごしていらっしゃる地域に、炊き出しに行ったのです。

その時、炊き出しに行った僕らに、「なんにも出来ないけれどお礼に食べて欲しい」と、
津波から逃れた「名産のウニの塩漬け」を頂いたのです。

僕らはそれを食べた事で、支援への想いを固めたと言っても、大げさではありません。

さて、今回、再びその歌津へ。
ウニをくれたおばちゃん達と一緒に、餅つきをするのが目的です。
先方からも、「一緒に餅つきしたいねぇ!!」と、仰って頂き、今回の行事です。

・・・・気が付いた方もいらっしゃるとおもいますが、今回は「支援」ではありません(笑
支援ではなく、完全に交流会なのです。

さて、数か月ぶりに行く歌津。南三陸。

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瓦礫の撤去が進んだ・・・だけの地域・・・という印象。
津波の被害はそれほどに甚大。
何より街づくりの計画が、被災地では中々進んでいないという現状も。

けれど、こんなお店も!?

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ラ、ラーメン屋さん!!? バスで営業!?
今、こうした努力で、様々にお店が再建へと努力をしていたりします。
プレハブで商店街を作ったりと、そういう話を幾つも聞きます。
そういったお店を支援するには・・・・買う事、なんですよね。

・・・・さて、歌津の目的のお宅に到着!!
挨拶して早速の準備!!
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手慣れたものです、が。この、お湯を沸かすのが大変なんですよね。
結構時間が掛かるのです。風よけだとか、絶対に必要です。

あ、そうそう。臼も、杵も、釜も、ほとんど全て、道具は持参いたしておりますよ!!

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ホラ、支援でも何でもなくって、ただの餅つき交流会です。
しかも、杵を持ったことのない若手の僧侶も居るので、逆に迷惑をかけてる気がします。(笑
下準備でも、おばちゃん達の方が、当然、要領が良い訳で・・・・ハイ、僕らも精進します。

そしてついに、杵を持って、餅つき開始!! 
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つき立てのお餅は、美味しいですか~!!!?
そして、きなこをつけて・・・・これが美味しいんですよ。
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緊急を要する事態だった、3月の歌津。
その時にはこのお宅や周辺も、かなりの被害だったのです。
車が横倒しになり、流された様々なものが流れ着き、お宅の一階部分は津波に呑まれ・・・・

そんな時に、炊き出しに向かいました。
(このブログの過去記事にもございますので、探してみて下さい。)
でもね、
おばちゃん達から、「炊き出しに来てくれたのは、貴方達だけ」という言葉が。

色々なボランティア団体があるけれど、避難所には行くけれど、在宅の方々の所には来ない。
在宅といえど、一階部分が被害に遭っている場所が多いのです。
これは、被災地のどの地域に行っても、現地の声で上がっていた言葉です。

今回の災害ボランティアでの、大きな問題点のひとつ、なのです。
もっともっと、こういった事に耳を傾け、これからどうして行ったら良いかを「皆で」考えなければなりません。
誰かが、やってくれる・・・・自分達には関係ない、ではもう駄目なんです。
それを震災が教えてくれています。

もう一つ、問題があるのです。
家がかろうじて残って、住まわれている方々と、仮設住宅に住まわれている方々との交流が、実はあまり無いそうなのです。これは難しい問題なのですが、私達も知っておく必要があります。
家が、ある。
家が、津波で流された為に無い。
という事が問題になる場合もあるのです。
交流したくても、双方に、行き辛い空気があると言うことなのです。
これは、端的に述べられるようなことではありません。
どっちが良いとか、悪いとか、そういう事でもない。
 
復興、復興、と言葉にするのは簡単です。
けれど、その裏には、並々ならぬ現地の方々の我慢と、努力があるのです。

復興を目指すのは現地の方々。
被災地に住まない僕らは、支援、を続けます。
物資を配布という支援は、もう時期が過ぎた感もあります。遠隔地からの支援は難しいかもしれません。
けれど、被災地やその周辺の「名産、生産品を買う」という支援もあります。
地元にお金を落とす、という支援もあります。
色々考えて行きたいですね。


・・・・さて!!

餅つきに行ったのに。

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逆にお世話になっちゃってたりして・・・・・
本当に有り難い!!

僕らの、本当に忘れられない思い出になりました!
地域にお住いの方々の優しさに、甘えるばかりで・・・・。
本当にありがとうございました!!楽しかった!!
# by 18ksk | 2012-01-25 10:16 | 被災地支援活動

復興祈願法会

東日本大震災から10ヶ月が経ちました。
震災直後から現地入りし、炊き出し、泥出し、瓦礫撤去、落語会・・・・さまざまな支援活動をして参りました。

被災地はいま、復興へと歩み出してはいますが、まだまだ多くの方々の支援、と協力が必要な状況です。
私達が震災を忘れず復興への想いを抱き続けて行く事が、大切なのではないかと思うのです。

神奈川青年教師会では、
平成24年3月10日(土)、高野山東京別院 (東京都港区高輪3-15-18) にて、
午後12時30分より、
高野山真言宗管長・総本山金剛峯寺座主
松長有慶大僧正猊下
の御導師の元、
「復興祈願法会」を行う事となりました。

皆様に護摩木に復興への想いを託して頂き、御祈願するとともに、
岩手、宮城、福島で作られた復興支援グッズの販売ブースを設け、
(収益金は全額被災地復興の為に寄付いたします。)
そして、私達が被災地で配食したものと同様の「豚汁」の御接待もあります。(数量限定ではございますが)

法会の前に、講演会も予定しております。

南相馬市、よつば保育園のヨシユキ副園長こと、「近藤能之副園長」に御講演頂きます。

近藤先生は、福島第一原発事故後、避難地域の児童が通園出来る、
他園との合同運営の「なかよし保育園」を開園、運営され、現在は南相馬市の「よつば保育園」の運営に携わりながら、通園児童達の自宅の除染作業をも行われておられます。
ヨシユキ先生はメディアにも数多く取り上げられ、御存知の方も多いと思います。

いずれも入場は無料となっております。
この法会は会場に来られた方々皆様と共に祈ることを根幹としております。
是非、御来場いただき共に祈りを・・・と願っております。

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# by 18ksk | 2012-01-12 12:24 | 法会

ダンボふれあいバザー!!

「ダンボふれあいバザー」って、何?

と、思われるでしょう。そうでしょう。
「ダンボ」というのは「地域作業所ダンボ」という横浜市保土ヶ谷区和田町にある、障害者の方々の作業所の事なのです。様々なものを作り、販売することを仕事とし、その作業をする場所が、「ダンボ」という名前なのです。

ご縁あって、むかーしからお付き合いのある作業所なのです。
『ダンボふれあいバザー』も第21回を迎え、今回は被災地支援コーナーを設けてのバザーなのです。

私たち高野山真言宗神奈川青年教師会も、被災地支援ブースに入り、支援グッズの販売をさせて頂いているのです。
他にも、フランクフルトだとか、綿あめを売っていたり、ポップコーン等も販売されており、さらにはライブなんかもあったりしますし、衣類や、ダンボさんが作ったクッキーや、コースター・・・・etc・・・・
様々なものが販売されています。

バザーってどんなん?
って、まずお写真で盛況ぶりを見て頂くのが早いかと。

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16号線からちょっと奥に入った、和田町2丁目付近の路地が、会場なのです。
地域の方々の協力が感じられる・・・まさに「ふれあい」という名にふさわしいと思うのです。

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この盛況ぶり!! 路地の脇には露店が数々並びます!! なんか歩いているだけでワクワクしちゃいます!!
レポートが仕事なのに、ついつい、色々眺めちゃって・・・

このバザーに関わっていらっしゃる皆さんが、本当に楽しそうにしていらっしゃる。
これが来場者にも伝わるんですね~!!

さて、高野山真言宗神奈川青年教師会は・・・・?何処だ??

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お、居りました!!看板娘ならぬ、看板僧侶!! 目立ちます。でもこれ位が良いのです。

手に持っているのは、岩手県大船渡市で作られている「浜のミサンガ『環』」です。

三陸の浜の女性たちの手仕事で、復興の願いを込めて漁網で作られているのです。

実はこれ、人気の商品でして・・・・大手のスポーツ用品店だとか、大手アパレル等でも取り扱っている人気商品なんです。 シンプルなのだけれど、カッコいい!! 老若男女問わず、そしてファッションスタイル問わずで身に着けられます。

さてさて。ブースは・・・・
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お買い求めになられる方がいらしております。よかった~!!
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他にも 宮城県牡鹿郡女川で作られている「ONAGAWA FISH」 のステッカーも取り扱っております。
車の内側から貼るタイプのステッカーだったりして、これまた洒落たデザインなのです。

商品が売れる、というのも大事なのですが、もっと大事な事は、
『自分の住む地域の福祉を忘れない』という事と、『東日本大震災の支援を続けて行く』
という想いを広げられたら・・・・という事なんです。

より善い社会、というのはどういう社会なのか?
それをもっともっと考えて行動せねばならないですね。
障害者自立支援法や、様々なことをもっと積極的に私たちも学んで行かねばならないです。


しかしながらこのバザー・・・・
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色々なブースがあるんですね~!!見て楽しい、食べて楽しい!!

あと、このバザーの特徴は、日頃ダンボの所員さん達が行っている作業の体験コーナーもキチンと設けられていることなのです。参加型の催しをしているという所、面白いです!!

最後にお知らせ。 
ダンボさんは3箇所目となる作業所がオープン準備中。
その名も、「ダンボのお店」というのですが、「フレッシュベーカリーと喫茶のお店」なのです。
ダンボさんとしては本格的な出店で、パンの製造から接客まで、作業所員さん達がすべて行うとの事!!
日々、勉強、練習の毎日なのだとか。
こちらも立ち寄ってみたいですね~!!

写真は購入したコースター。な、なんと50円!!
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結構カワイイでしょ?もうちょっと買えばよかった・・・・

さて、このバザーの収益金は、NPO法人ダンボの会の活動資金、地域還元金(福祉を考える会)「神奈川こども未来ファンド」(子供や若者の支援をしている団体を応援する市民ファンド)と、「ALL ヨコハマ」(東日本大震災『障害者支援募金』団体)への寄付に使わせて頂くとのことです。


※被災地支援グッズは、神奈川青年教師会が全て「購入」させて頂いております。バザーの収益金は、すべてダンボふれあいバザーへ帰属致しております。
# by 18ksk | 2011-11-23 12:24 | 済世
さて、続きです。

この神社にテレビカメラの取材も来ていました。
ヒューマンシールド神戸の代表、吉村誠司さんへの密着取材だそうです。
災害復旧支援のプロ集団・・・・とも言って過言ではありません。
様々な人達と協力して、港に埋もれる木材の撤去をカヌー部隊を編成して行ったり、
水の上に浮かぶ状態の家々へ、人がいないか捜索をしたり、
道を作る、家を直す、炊き出しをする・・・・本当に多彩な角度で支援を続けます。

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左に映る御方が町長さんで、真ん中がヒューマンシールド神戸の吉村さん。右は神奈川青年教師会の災害対策部の代表。
御挨拶の図、です。

さて、神社の復興の他にも、計画されている事があるようです。
それは古民家の再生。
津波に襲われながらも、姿を残した立派な古民家を清掃、修繕して、食堂にしようという計画があるのです。
地域の方々が働く場所として、訪れる方の憩いの場として。
運営も地域の住民の方々がされるそうです。

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解体される所を、吉村さんがワガママを言って止めたそうです。
勿体無い!!使える!!と。
たしかに立派で、これは現代では中々建てられない善い建物です。
すぐ近くが海で、眺めも良いのです。

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しかしながら、世の中はお金が掛かる・・・・。
修繕をしなければ使えない。その為に寄付を募らねばならない状況です。
近く、ヒューマンシールド神戸の吉村さんのブログなどで詳細の発表があると伺っております。
是非、ご協力を。

被災地では、労働環境の復旧が急がれています。
衣服や食料も、被災地の商店を利用することが望ましい状況になっています。
地元の経済が潤わないと、復興は遠のいてしまうからです。
支援を遠くの地からすることは難しい状況になっていますが、まだまだ出来る事は沢山あるはず。

このブログを見た方々、是非とも情報を収集して、被災地の経済が潤うような支援にご協力ください。
私達神奈川青年教師会も、そうした努力を続けて行きたいと思っております。



~~オマケ~~
チェーンソーアート、って御存知ですか?
チェーンソーを使って一本の木から彫り出すという芸術のこと。
支援活動を続けられている方の作品です。

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凄いでしょ?こういった技術を持つ方々も、支援活動に携わり続けているのです。
# by 18ksk | 2011-11-14 10:38 | 被災地支援活動

久々に、牡鹿半島へ。

6月に支援活動へ向かってから、被災地へは向かってはおりませんでした。

気持ちはあっても、時間がそれを許しません。
7月、8月はそれぞれの寺院でお盆供養があり、それが一段落するとすぐにお彼岸がやって参ります。
やっと時間がとれたと思った時には、時が経ってしまっていました。

今回の目的は6月~10月の間に、どれだけ被災地が変わり、何が今求められているのか、どうなっているのかをこの目で見てくる事が目的です。

百聞は一見に如かず、とはよく言ったもの。
実際に見て見なければ、どのような状況なのか分かりません。

様々な地へ向かいたい・・・・けれどもそれすら時間が許しません。
私達は宮城県牡鹿半島の大原という地域を目指す事に致しました。

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大原の公民館前の一枚。
大原という地区は、以前来たことがあるのですが、その時は震災後3ヵ月が過ぎてもまだ手つかずの状態でしたが、今や津波の被害に遭った家々は片付けられ、沿岸部にはこの公民館と神社、幾つかの家しか見当たりません。

この地域に来た理由は「ヒューマンシールド神戸」というNGO団体が地域の方々と密着して支援を行っており、このNGO団体は新潟の震災や、神戸の震災の時も、共に活動をさせて頂いたりしている団体でもあるのです。

牡鹿半島、大原という地域は、漁業の町だそうで、海の向こうにも弁才天で有名な金華山があり、自然豊かな美しい土地です。

震災後一ヶ月、大原の住民の方々は、自分の家の修繕よりも、修繕を優先したものがありました。
それは、なんと神社です。
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ヒューマンシールド神戸の皆さんが、初めてこの地を訪れた時、震災後一ヶ月何をしていたと尋ねると、
地域の皆さんは「神社を直していた」と答えたそうです。

さらにお話を伺うと、
「神様がいないと漁は出来ない。漁は神頼みなんだ、それが解らなければ、この地域の人達とは付き合えないよ」
とおっしゃったと。その想いに寄り添う為に、ヒューマンシールド神戸さんは現地に居続け、支援を続けています。
僕達が訪れた時、地域の方々は崩れた長い長い階段を修繕し、神社の社の傾きを直す段階に入っていました。(階段の綺麗な修繕跡がみえますでしょうか?地域の方々の努力と熱意の賜物です!)

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所で、曳き屋さんというのを御存知ですか?
木造の家の傾きを修繕したり、解体せずに位置をずらしたり・・・・家のバランスを見ながら、修繕する。
そんなカッコいい仕事があるのです。
物凄く繊細な作業で、床下の柱から、天井、梁や様々なバランスを見ながら少しずつ修繕していきます。
新潟の震災で傾いたお寺を直した実績があり、私達もそれを目の当たりにして驚いたことが有ります。
壊すしかないと思われたお寺が、元のように、そして補強もされて修繕されていたのですから。

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この神社の修繕の為に、実は道路を一本、山の裏手に作ったそうです。
結構な高台ですし、木々も多い。それを切り開いて、トラックが通れる道を作り、やっとこの修繕まで辿りついたのです。
地元の方々の熱意、努力、そしてNGOさんの底力に鳥肌が立つ想い。


復興、復興、と言いますが、衣食住が確保されたら復興かというとそれは違います。それは応急処置であって、復興ではないと思うのです。 様々な地域の文化、精神性の拠り所の回復、祭りなどの行事を立て直す事は非常に重要な復興への要素だと思うのです。
その土地に住む、ということが如何なることか。それをこの神社に携わる方々が教えて下さっているような気が致します。

~つづく~
# by 18ksk | 2011-11-14 10:11 | 被災地支援活動